■ 扶養に関する問題
親族間の扶養義務について、直系血族と兄弟姉妹は互いに扶養する義務を負っています。
生活保持義務
夫婦間、親と未成熟子の間において扶養される者に自分と同程度の生活を保障する義務のこと
生活扶助義務
直系血族や兄弟姉妹の間において扶養される者が何らかの事由で生活不能となった場合に援助をする義務のこと
これらの扶養請求において当事者同士で話し合いがつかない場合は、家庭裁判所に対して調停の申立てを行うことが出来ます。この申立ては、扶養を受けるものまたは扶養する義務のある者の何れか一人で出来ます。原則は相手方の住所地の家庭裁判所ですが、当事者が合意で任意に定めた家庭裁判所でも可能です。
■ 扶養料の増額減額請求
一旦確定した扶養料支払義務は、死亡その他身分関係が消滅しない場合には、扶養義務の具体的内容を変更する当事者同士の合意ないしは家庭裁判所の審判がなされない限り、その後の事情の変更だけでは法律上当然には変更消滅しないと考えられています。ですから、「事情変更」が生じたときにはたとえ家庭裁判所の調停で決まった扶養料が支払続けられていても、相手方の住所地の家庭裁判所または双方が合意した家庭裁判所に対して、扶養料の増額または減額請求の申立てを行うことが出来ます。
これには、扶養義務者である子が破産や失業によって親に対する扶養料の減額を請求したり、子の兄弟姉妹等の他の扶養義務者に対して自己が負担不可能となった扶養料を自己の代わりに均等して支払うことを請求したりすることも含まれます。
■ 過去の扶養料の求償
例えば、扶養権利者である親の扶養料を扶養義務者である子が複数いる場合で、特定の子だけが扶養料を負担していた場合、他の扶養義務者で応分の扶養料を負担しなかった子に対して、過去の扶養料を返還してもらうことを家庭裁判所に請求することが出来ます。この場合も、相手方の住所地または双方が合意した家庭裁判所に対して行うことになります。
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